老人ホーム運営に専念するため、福祉用具レンタル事業(売上:約80百万円)を同業大手に売却
売り手企業
事業内容 | 施設介護・福祉用具レンタル |
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売上 | 約150百万円 |
売却理由 | 事業の選択と集中 |
買い手企業
事業内容 | 福祉用具レンタル等 |
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売上 | 約1000億円 |
買収目的 | 規模の拡大 |
スキーム | 吸収分割 |
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概要 | 売り手は、福祉用具レンタル事業からスタートし、介護付き有料老人ホームへと業容を拡大した介護事業者。福祉用具レンタル事業は安定した収益源であったが、近年福祉用具レンタル業の競争が激化する中で、売上1億弱程度の小さな事業規模では将来的に生き残ることはできないと判断し、福祉用具レンタル事業を売却した上で、業績の安定が見込まれる介護付き有料老人ホームに経営資源を集中させることを決断した。 買い手企業は、福祉用具レンタル業界における大手企業であり、規模の拡大を目指して同業他社のM&Aを積極的に検討していた。売り手が事業展開していたエリアが自社の重点営業エリアにマッチしていたこともあり、提案当初より本件に強い興味を示した。 売り手は、今後の有料老人ホーム事業での投資資金も考慮して、福祉用具レンタル事業の売却金額については相応の金額を望んでいた。一方、買い手企業は、同事業を他社に買収されることは営業戦略上どうしても避けたい事情があったことから、条件提示においてかなり踏み込んだ提示を行った。その結果、複数社が条件提示をする中で、最も良い金額を提示した買い手企業が最終交渉先として選定された。 M&Aのスキームとしては、事業譲渡ではなく吸収分割が選択された。福祉用具レンタル事業は既存契約者の数が多いため、事業譲渡の場合の再契約の手間や顧客の取りこぼしを防ぐべく、吸収分割が利用されるケースが増えてる。 本件M&Aでは、買い手の買収意欲が非常に強かったため、売上に対する売却金額の比率としては過去案件としても最も良い条件で売却が成立することとなった。 【福祉用具レンタル会社のM&A最新動向】 福祉用具レンタル事業は、規模拡大による仕入価格・メンテナンス・物流施設コスト等の低減効果が大きいため、大手レンタル会社はM&Aを積極的に検討しています。 一方、介護保険法改正の不透明感、競争環境の激化、後継者不在問題等に起因して、会社や事業の売却を検討する経営者も増えてきているのが実情です。 上述のとおり買い手・売り手双方のニーズが合致していることから、福祉用具レンタル会社のM&Aは今後も一定数が行われていくと予想されますが、一方で、2018年の介護報酬改定を見据えて買収に慎重になってきている買い手企業も出てきています。 福祉用具レンタル業界では、競争が激化する中で今後も大手の寡占化が進んでいくと予想されており、中小規模の福祉用具レンタル会社が会社売却や事業譲渡の形で、大手企業に合流していく流れは不可避であると考えられています。 インテグループは、福祉用具レンタル会社のM&Aに豊富な実績を有しています。会社売却・事業譲渡にご興味がある経営者様は、一度、M&A無料相談までお問合せください。 参考:福祉用具レンタルのM&A・売却・譲渡 |