事業の選択と集中のため、福祉用具レンタル事業(売上:約1億円)を規模拡大を目指す同業大手に売却。
売り手企業
事業内容 | 福祉用具レンタル等 |
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売上 | 約1億円 |
売却理由 | 事業の選択と集中 |
買い手企業
事業内容 | 福祉用具レンタル等 |
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売上 | 約1000億円 |
買収目的 | 規模の拡大 |
スキーム | 吸収分割 |
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概要 | 輸入業を主たる事業として営む売り手企業は、過去に多角化の一貫として、福祉用具レンタル事業に参入した。しかし、その後の環境変化の中で、事業の選択と集中を進めることとなり、傍流事業である福祉用具レンタル事業の売却を決断した。 買い手企業は、福祉用具レンタル業界における大手企業であり、規模の拡大を目指して同業他社のM&Aを積極的に検討していた。売却対象事業の営業エリアが地理的に自社の営業エリアに近接していたこともあり、提案当初より本件に強い興味を示した。 売り手企業は、事業売却の条件として既存の契約者に迷惑をかけないということを最重要視しており、売り手の希望を十分に斟酌した提案を行い、かつ、買収金額においても最も良い条件を提示した買い手企業が、最終交渉先として選定された。 今回の売却は会社全体ではなく事業の切り離しであるため、事業譲渡のスキームも検討されたが、既存契約者の数が多く、事業譲渡を採用すると再契約に多大な時間を要することが予想された。 そこで、M&Aのスキームとしては吸収分割が選択され、既存契約者は吸収分割により売り手企業から買い手企業に包括的に承継されることとなった。 本件M&Aでは、両社のニーズが合致し、双方が協力的に手続きを進めたことにより、最初の依頼を受けてから分割手続きも含めて5か月という短期間でM&Aが成立するに至った。 【福祉用具レンタル会社のM&A最新動向】 福祉用具レンタル事業は、規模拡大による仕入価格・メンテナンス・物流施設コスト等の低減効果が大きいため、大手レンタル会社はM&Aを積極的に検討しています。 一方、介護保険法改正の不透明感、競争環境の激化、後継者不在問題等に起因して、会社や事業の売却を検討する経営者も増えてきているのが実情です。 上述のとおり買い手・売り手双方のニーズが合致していることから、福祉用具レンタル会社のM&Aは今後も一定数が行われていくと予想されますが、一方で、2018年の介護報酬改定を見据えて買収に慎重になってきている買い手企業も出てきています。 福祉用具レンタル業界では、競争が激化する中で今後も大手の寡占化が進んでいくと予想されており、中小規模の福祉用具レンタル会社が会社売却や事業譲渡の形で、大手企業に合流していく流れは不可避であると考えられています。 インテグループは、福祉用具レンタル会社のM&Aに豊富な実績を有しています。会社売却・事業譲渡にご興味がある経営者様は、一度、M&A無料相談までお問合せください。 参考:福祉用具レンタルのM&A・売却・譲渡 |