ファンドが投資先の建設会社(売上:約70億円)を、事業領域の拡大を目指す上場企業に譲渡
売り手企業
事業内容 | 地盤改良工事 |
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売上 | 約70億円 |
売却理由 | ファンドのエグジット |
買い手企業
事業内容 | 建材商社 |
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売上 | 約800億円 |
買収目的 | 事業領域の拡大 |
スキーム | 株式譲渡 |
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概要 | 対象会社は西日本を中心に地盤改良工事を行う会社で、主要株主はPEファンドであった。 PEファンドからのサポート受けて成長軌道に乗ったタイミングで、更なる発展を見据えシナジーがある買い手企業を探索することとなった。 買い手企業は、対象会社とも取引関係がある上場企業で、建材の商社業が主。 工事施工機能の獲得を目指しており、また対象会社との従前からの取引の中で、同社の施工能力を高く評価していたことから、本件に強い関心を示した。 双方が協力的にデューディリジェンス等を進め、買い手企業による意向表明から約3ヶ月でM&Aが成立した。 【建設会社・建設業のM&A最新動向】 建設業界では、職人の高齢化と若者の業界離れにより慢性的な労働力不足に直面しており、中小規模の建設会社において人手不足が深刻化しています。 退職する専任技術者や管理責任者の後任を手当てできないことから建設業の許可要件を満たせなくなり、廃業を余儀なくされる会社も出始めています。 このような環境において、資格・技術・経験を有する人材を確保するために規模拡大が必須となってきており、人材確保・規模拡大を目的としたM&Aが活発化しています。また、建設業は営業所の所在する都道府県ごとに許可が必要となるため、営業エリアを拡大するためのM&Aも少なくありません。さらに、建設会社・建設業の経営者の多くが引退の年齢を迎えており、後継者問題・事業承継問題を解決するためのM&Aも増加傾向にあります。 ■建設業界が対応せざるを得ない2024年問題と解決策としてのM&A 2019年4月から全業種を対象とした「改正労働関係法令」が施行され、時間外労働の上限規制が適用となっていますが、建設会社においては迅速な環境改善が困難であることから、当該規制の適用が2024年まで猶予された状態にあります。 最も大きな影響は、労働時間の上限規制です。この規制に対応するためには、従業員を今よりも多く確保する必要があり、慢性的に人手不足の環境にある小規模の建設会社では対応に限界があります。また、2023年4月からは月60時間超の時間外労働への割増賃金率が25%から50%に増額されるため、業績面での影響も小さくありません。 この2024年問題の解決策として、M&Aにより、豊富な労働力を有し、強い採用力を誇る大手建設会社のグループに入るという手法が注目を集めています。実際に、当社へのご相談の中でも、2024年問題への対応を見据えて、M&Aにより大手建設会社の傘下に入ることを検討する経営者様が増えてきています。 インテグループは土木工事会社のM&Aに実績がありますので、会社の売却をご検討中の経営者様は是非ご相談ください。 参考:建設会社・建設業のM&A・売却・事業譲渡 |