年末
今月は会社として5件成約しました。これは月間の成約数としては弊社での新記録になります。
交渉は正月休み入ってしまうと間延びしてしまい、その間に当事者のどちらかの意欲が低下してしまうことがあるので、それを避けるために、年内に話を纏めてしまおうという機運が働いたということもあったと思います。
あとはやはり問い合わせ等で弊社に情報が集まって来ており、効率的にM&Aの相手方を探せるようになってきたというところが大きいと思います。
今年は大震災で一時期国内のM&Aは停滞しましたが、そのまま市場がシュリンクすることなく、既に完全に市場は回復したと言えると思います。
来年は更に、お客様のお役に立ち、微力ながら日本企業の活性化に貢献し、会社としても飛躍したいと思います。
藤井一郎
26/Dec.2011 [Mon] 21:32
対照的な案件
昨日は、2件の案件が同日でクローズしました。
この2件は、成約までにかかった時間という観点で、対照的な2件でした。
1件は、相談を受けてから3ヶ月でクローズしたスピード成約案件、もう1件は2年2ヶ月でクローズした長期戦の案件でした。
ただ、長期間かかった案件も、実は、かなり早い段階で買い手との話し合いがスタートしていました。ここまで長期に渡ったのは、売り手の社長が最後の決断をなかなかできなかったためです。買い手が辛抱強く話し合いを続けた結果、最終的には、従業員・取引先・株主にとって、最良の選択であると確信した上で、売却の決断をされました。
スピード成約案件は、弊社が既に実績のある業界での案件で、当初から意欲の強い買い手が複数社存在しており、そのうち1社との譲渡が成立しました。この案件の売り手社長は、業界の今後を考えた場合に大手グループに入らざるを得ないという信念に基づき、売却に関しては明確な意思をもっていましたので、とんとん拍子に成約に至りました。
成約に至る経緯は対照的な2社ですが、最終的には社長の英断により、顧客・従業員が皆ハッピーになったという点では、共通しています。
両社の発展を心より祈念しています。
籠谷智輝
02/Dec.2011 [Fri] 21:30
意外なパートナー
前々から協議を続けていた業務提携案件が成立しました。
本件は、商材は異なる、販売チャネルも異なる、主力の商圏も異なる、しかし、最終顧客の業態がほぼ同じという2社による業務提携でした。
最終顧客が同じであるにも関わらず、相互のビジネス・商流のバッティングがほとんどないという珍しいケースでした。
さらには、商材の相互補完性・親和性が高いというおまけつきです。
ここまで、ピッタリくる提携先が見つかることは珍しいと思うのですが、興味深いのは、両社は業界内ではそれなりの大手であるにもかかわらず、弊社が引き合わせるまで、互いのことを全く知らなかったということです。
外からみれば同業界に見えても、業界内部では細分化されていて、完全に別業界という位置付けだったようです。
弊社からすれば、商材の親和性と顧客が同じであるという単純な事実に基づき、提携の提案をしたわけですが、業界サイドからすれば目から鱗だったようで、業界外の素人目線が功を奏した結果となりました。
国内市場が縮小する中、より効率的に売上を伸ばすためには、今回のような業務提携は実効性が高く、このような提携は、資本が絡むケースも含めて今後も増えてくると思います。
籠谷智輝
17/Oct.2011 [Mon] 21:28
本を出版しました
東洋経済から『プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中―「決まる!」7つの交渉術』という本を出しました。
今日ぐらいから書店で並んでいると思います。
元々はM&Aの交渉、シナジー、インセンティブ、戦略についてマニアックな本を出そうかと思いドラフトを書いたのですが、出版社より一般のビジネスパーソン向けの交渉術の本が良いとのことだったので、マニアックな議論はほとんど削除して、一般向けの本にしました。
とは言っても、M&Aの事例もそれなりには書いています。
もし宜しければご覧頂ければ嬉しいです。
藤井一郎
30/Sep.2011 [Fri] 21:26
子会社の売却
先日成約した案件は、子会社の売却でした。
この子会社は、親会社で販売する製品のみを製造している所謂製造子会社でした。以前は、親会社以外にも売り先があり、売上全体のかなりの部分を占めていたのですが、直近では外部販売がなくなり、オーバーキャパシティの状態に陥っていました。
当該子会社を、同業の製造会社に売却することで、売り手である親会社は本業に経営資源を集中することができ、また、子会社は買い手の傘下で販路を増やし、生産量を拡大させることが可能になりました。
工場で働く従業員も、生産量が増えてやりがいが出る、また、人員も増えるので楽しくなると、大変喜んでいらっしゃったのが、印象的でした。
グループ内では本来の価値を発揮できない子会社を他社へ売却することにより、売り手・買い手、そして、売却対象となる子会社全てにとって、大きなプラスの影響が生み出されます。
本業に関連しない子会社や、規模が小さく非効率な子会社を抱えている中小企業は意外に多く、このような子会社の売却は、今後も増えて行くと考えられます。
籠谷智輝
07/Jul.2011 [Thu] 21:24