新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
昨年一年を振り返ると、一昨年秋のリーマン・ショックから続いた昨年はまさに不況の年でした。
M&Aの世界でも、不景気の影響は避けられず、売却案件は非常に多かったものの、買い手が慎重になり、交渉期間が長引いたり、条件が売り手と合わず、また買収資金の調達ができなかったりで、スムーズに成約に至らないケースが多い年でした。そのような状況の中、同業他社では規模縮小を迫られたところも多かったようです。
しかしながら、弊社としては引き続き年間数百件のご相談を頂き、(様々な制約の下、全てのご相談にお応えすることはできませんでしたが)戦略的且つ粘り強くご対応させて頂き、お陰様で弊社としては過去最高の成約件数、売上を達成することができました。
今年も日本経済は消費低迷が続くと思われ、デフレスパイラル、二番底も懸念されますが、M&Aに関しては、団塊世代のオーナー経営者リタイヤによる事業承継案件も引き続き多いと思われ、また上場企業等でもこの不景気で従来の事業だけでは売上・利益を成長させられないことがはっきりと分かった会社が多く、第二、第三の事業の柱を作るべく、経営資源の再配分によるM&A(買収及び売却)が積極的に検討される年になると思います。
いずれにしても、我々としては、これまで以上に、ご相談に対して真摯に対応し、M&Aを通じて優良企業の存続・発展、経済全体における資源の最適配分に貢献して行きたいと存じます。
今年2月には業容拡大の為、同じ丸の内ですが新しいオフィスに移転することになりました。
本年も何とぞ宜しくお願い申し上げます。
藤井一郎
03/Jan.2010 [Sun] 20:31
「会計社長」と「丸投げ社長」
日々、様々な中小企業の社長と決算書にお目にかかる。
社長と決算書について、何らかの関係性を見出すとすれば、「会計を理解している社長の会社は、業績・財務内容が良い」ということだろう。
会計ということに関し、中小企業の社長は、2種類に大別されると思う。
自社の会計状況をしっかりと把握している「会計社長」と、税理士に任せきりの「丸投げ社長」だ。
「会計社長」はコスト管理に非常に敏感であるから、会社の経費は抑えられており、利益率が高い。また、売上よりも、利益を重視しており、無理な売上成長は狙わない。また、借入にも慎重で、過大な設備投資は行わない。また、月次決算を重視しており、会計数値の異常を適時にキャッチする。今回の金融危機のような売上が急減する局面では、固定費削減に早々に着手するなど、対応が敏速だ。
一方、「丸投げ社長」は、売上(営業成績)のみに注意を払っている。月次の売上が、目標を達成したかどうかには敏感だが、コストや利益については注意散漫となる。売上を伸ばすことに注力するあまり、利益や資金繰りが付いてきていないことに関心を払わない。過大投資により借金過多に陥っているケースも少なくない。月次決算に疎く、今回の金融危機時でも、支払が滞るようになってから、慌てはじめる。
「丸投げ社長」の会社でも、優秀な顧問税理士が付いていれば、なんとかなる。分析資料の提供や財務的なアドバイスをしている優良な税理士も多く存在する。問題は、顧問税理士のレベルが低い場合だ。単に、顧問先の状況には目もくれず、会計データの入力と税務申告書の作成のみを、淡々とこなしているような事務所も少なくない。ひどいケースでは、経理を外注している会計事務所の都合で、月次の決算が2カ月後にならないと出せないという会社があった。これでは、事業環境の変化に、到底対応できないだろう。
会計が、ビジネスマンの必須のスキルとして認知されつつある昨今だが、中小企業の社長ほど、会計を勉強する効果が絶大な職業はないと思う。
籠谷智輝
18/Jun.2009 [Thu] 20:11
新年明けましておめでとうございます
昨年は9月のリーマンショック以降、金融危機が本格化し、それが実体経済にも波及し、景気後退への突入が鮮明になった年でした。
今派遣切りが問題になり、改めて格差問題がクローズアップされていますが、今回の100年に一度とも言われる経済危機を契機として、企業は誰のためにあるかというコーポレート・ガバナンスの問題(株主価値最大化論かステークホルダー論か)、脆弱さを露呈したROE向上を目標とする企業経営の是非が今年は改めて問われてくるでしょう。
弊社は昨年は、一昨年から取り組んでいた案件を含め、売り手のオーナー社長様、買い手企業様(殆どが上場企業)の双方がwin-winとなる種々のM&A案件の成立に貢献でき、会社としても成長の礎を築くことができたものと思います。
今年は、景気後退局面にあるため、企業の投資意欲が落ちることが予想されますが、後継者不在の事業承継問題は存続しており、また、景気とは関係なく人口減少が進み、それに伴い殆どの業界では市場が縮小(又は横這い)する中、生き残りをかけた業界再編、大手企業による同業他社の買収、大企業の戦略的部門(子会社)売却は引き続き活発に行われるものと思います。また先行きに対する不透明感が増す中、オーナー経営者様からの売却に対する相談は増えるものと思います。
このような市場環境の中で、弊社としては、飛び道具を使うことなく、真面目にコツコツと誠実に仕事をし、依頼者様の期待に応えることによって、会社を成長発展させていく所存です。
本年も何卒宜しくお願い致します。
藤井一郎
04/Jan.2009 [Sun] 19:51
ある案件のオーナー様
先週一つのM&A案件が無事にクローズした。
特に揉めるような大きな問題はなく、協議は滞りなく進んで最終契約に至ったような印象であるが、振り返ってみると、譲渡対象会社のオーナー様から最初に相談を受けた日から4ヶ月経っていた。
やはりM&Aは時間がかかると改めて感じた次第。
今回オーナー様とは何度もミーティングし、様々なお話しを伺う中で、その人格に触れ、多くのことを学ばせていただいた。
物腰柔らかい中にも毅然とした主張、経営に対する心構え、人生や人間関係に対する考え方、等々・・
ご高齢故、昨年社長を退任され、今年これで経営権も譲渡された。
今、時間がある時に「自分史」を書かれているという。
完成した暁には是非読ませて頂きたいものだ。
藤井
03/Oct.2008 [Fri] 19:15
自己実現
GWに改めてマズローの「完全なる経営」を読んでみた。
弊社の会社理念にも自己実現という言葉を使っているが、マズローによると自己実現は以下のように定義される。
自己実現:
自分がなしうる最大限のことをしている → 全面的に自分らしくなっている
これをもう少し分かりやすく自分の言葉で言うと以下のようになるのではと思う。
自己実現:
自分が得意で好きなことを熱中してやって、それが自然と他人にも良い影響を与え、社会貢献に繋がっている状態。
(何かに動機付けられているのではなく、自分の内側から自発的に行動しているところがポイント。ここまで来るのは相当ステージが高い。)
上記を踏まえ、弊社の究極の目標を考えると、以下のようになる。
究極の目標:
価値観・行動指針に基づき社員及び会社が一体となって自己実現していること。
そのためには、先ずは永続企業になることが必要だと思った。
(売上・利益の安定的な成長、知名度・ブランドの確立、顧客からの信頼、組織・内部統制の確立等)
欲求段階説で言うと、低次の欲求が満たされないと、自己実現に至らないので。
また自己実現できる職場を目指すには、心と数を両立させる経営が必要だと改めて感じた。
利益や効率性だけを求めても、結局一番大事な人の心がついていかないと、弊社が目指す経営はできない。
心と数字を両立させる経営:
心:自己実現、健康(精神的、身体的、経済的、社会的)、成長、達成感、自主性、
創造性、社会的意義、家族・友人に誇れる仕事、誠実、チームワーク
数:利益、売上、効率性、規模、報酬、品質
藤井一郎
06/May.2008 [Tue] 18:30