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M&Aの現場(BLOG)

中小M&A支援機関に係る登録制度の概要

中小M&A支援機関に係る登録制度の概要を公表

2021年8月2日、中小企業庁は、中小M&A支援機関に係る登録制度の概要を公表しました。

これは、中小M&Aを推進するため今後5年間に実施すべき官民の取組について取りまとめた「中小M&A推進計画」の中で、2021年度中に取り組むこととされた事項になります。

具体的な内容は以下の通りです。

①事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、M&A支援機関の登録制度を創設し、M&A支援機関の活用に係る費用の補助については、予め登録された機関の提供する支援に係るもののみを補助対象とすることとする。

②登録したM&A支援機関による支援を巡る問題等を抱える中小企業等からの情報提供を受け付ける窓口を創設する。

 

登録制度の対象

当該登録制度の対象は、「中小M&Aを支援する機関」とし、M&A専門業者(仲介業者、FA)、金融機関、商工団体、士業等専門家、M&Aプラットフォーマー、 事業承継・引継ぎ支援センター等です。

 

登録要件

①中小M&Aガイドラインの遵守を宣言すること

②中小M&Aガイドラインにおいて定める各事項について、その規定により求める強度が異なることを踏まえ、登録要件の取扱いに差を設けながら遵守を求めることとする(※宣誓書の提出を求めることを予定)。

 

登録後、登録事業者が必要な対応

①要件を充足している旨を自社HPで掲載

②要件を充足している旨を顧客に書面で事前説明

③毎年度、実績報告を提出

また、経済産業省HPにおいて、登録機関の一覧を掲載する。

 

申請時に求める事項

・申請者の基本属性(企業名、代表者氏名、本店所在地、サービスを提供できる都道府県、資本金、従業員数(うち、M&A支援業務専従者の従業員数)、業種、売上高、M&A支援業務の開始時期等)
・要件充足(中小M&Aガイドライン遵守の旨)の宣誓
・ネガティブ事項への非該当性(国予算において処分を受けていない、反社ではない等)

 

今後のスケジュール

8月中旬 登録制度の申請受付開始

8月中旬 情報提供受付窓口の開設

9月中旬 登録制度の申請受付〆切

9月中旬 登録支援機関の公表

9月下旬 事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度当初予算)の公募開始

 

当該登録制度に対する当社の対応について

当社は、M&A仲介サービスの利用者保護とM&A仲介業界全体の信頼性の確保のために、当該制度への登録を積極的に進めてまいります。

 

中小M&Aガイドラインの当社遵守状況について

当該登録制度への登録には、中小M&Aガイドラインの遵守が必須となります。中小M&Aガイドラインは、中小企業庁がM&A業者に対して適切なM&Aのための行動指針を提示するために策定したもので、事業承継・引継ぎ支援センター及びその登録機関へのガイドライン遵守を義務付けるほか、その他の中小M&A支援に関わる幅広い機関にも遵守を求めているものです。

当社は事業承継・引継ぎ支援センターの登録機関ではなく、当該ガイドライン遵守義務の対象外ですが、当社のコンプライアンスに対する基本方針に基づき、自主的に当該ガイドラインを遵守してまいりました。
具体的には、ガイドラインに準拠した顧客説明資料の整備し、適切な業務手順を構築するとともに、コンサルタントに対し当該ガイドラインについての社内研修を実施しております。

 

M&Aをお考えの経営者様へ

M&Aについて知っておくべき事項を網羅的に調べたい経営者様は、以下を参照ください。

▶M&Aの完全成功報酬マニュアル

どの仲介会社に依頼すれば良いかお悩みの経営者様は、以下をご参照ください。

M&A仲介会社の選び方

M&A仲介とFAの違い

「いつ会社を売るべきか」「どのような会社が売りやすいのか」に興味がある経営者様は、以下をご参照ください。

いつが会社の売り時か

売却しやすい会社とは

 

関連リンク:

M&A支援機関に係る登録制度の創設について(経済産業省/中小企業庁)

中小M&A支援機関に係る登録制度の概要(中小企業庁/財務課)

04/Aug.2021 [Wed] 17:22

中堅中小企業のM&Aのニーズの高まり

ここにきて毎週のように成約が続いています。
業種は、ソフトウェア、人材派遣、介護、コンサルティング、マーケティング支援、建設、調剤薬局などさまざまですが、あらゆる業種において、国内の中堅中小企業のM&Aニーズの高まりをひしひしと感じています。

M&Aの件数というのは、短期的には景気と連動します。
景気が良い方が、買い手の買収意欲が強くなり、良い条件が提示され、売り手と条件の合意に至りやすくなり、市場全体のM&A件数が増えます。

景気が悪い時は、業績不振や先行き不安で、売却したい経営者は増えるかもしれませんが、買い手の買収意欲が弱いので、M&Aは成立しづらくなります。
(例えば、リーマンショックの後はM&Aの件数ががくんと減りました。)

中長期的には、M&Aに対する抵抗感が薄れ、あるいは積極的に売却を志向するというように経営者(売り手)のマインドが変わってくることによって、国内の件数はまだまだ増えるのは間違いないと考えています。

日本は、M&Aによる取引金額の総額のGDP比率が欧米の半分程度ですので、中長期的にはまだまだ倍増するポテンシャルがあります。

業績が悪くなってきてはじめて売却を考え始めるというケースが日本では多いですが、業績が右肩下がりでは、良い条件で売却するのは困難ですし、そもそも買い手が現れない可能性が高くなります。

欧米(特に米国)では、起業する時から将来大手企業やファンドに売却することを視野に入れ、最も良いタイミングを見計って売却活動をするということが一般的に行われています。

日本でも徐々にこのような考えをする経営者が増えてきていることを実感しています。

最後に、米国の企業売却の実例を知ることができる本を紹介します。
『Finish Big 起業家たちへの、悔いなき出処進退のためのアドバイス』(ボー・バーリンガム著、2016年出版)

この本は会社を売却した経営者(起業家)に焦点を当てていますが、決して安易な売却を勧めているわけでありません。
むしろよくよく考えてから売却することを説いていますが、M&Aによる売却を考えている経営者には非常に参考になると思います。

藤井一郎

30/Jan.2017 [Mon] 16:43

最近のM&A市場の動向

最近、ブランドショップ等に行くと中国人の爆買現場を目撃することがよくあります。
東京オリンピックも控え、中国人等の外国人観光客のインバウンド消費は、新興国の景気減速はあっても、それなりに堅調に推移していくと思われます。

M&Aもそのような観点から、外国人に人気がある食品、雑貨、化粧品、アパレル、ベビー用品のメーカーや卸・小売りの買収ニーズが高まっています。
弊社が最近手掛けた案件も、食品小売り、100円ショップ、化粧品等があります。

インバウンド消費とは少し違いますが、日本語学校の運営会社も直近で成約しました。
東日本大震災で留学生は一気に減りましたが、現在ものすごい勢いで戻ってきていて、留学生を取り込みたい専門学校グループが良い条件を提示し譲り受けました。

インバウンド消費関連以外では、介護、調剤薬局、医療機器等のヘルスケア関連、景気回復を反映してIT、建設関連のM&Aが引き続き活発に行われています。

買収(=売却)金額の1件当たりの規模も大きくなってきています。
今年の日本でのM&Aの総件数は、前年比微増程度で推移していますが、買収金額の総額は今年1~8月で既に昨年1~12月の総額を上回っているとの統計もあります。

弊社はもともと中堅企業のM&Aをメインに支援していますが、売却希望の会社の業績がよく、数十億円程度の売却価格になる案件の数が増えています。
これは、昨今の景気回復とともに、全体的に企業経営者の間で売却に対する抵抗感が減ってきたため、売却依頼の問い合わせそのものが増えているおり、売却価格が大きくなる案件もその分増えているということができると思います。

同じ経済規模だとすると、日本のM&A市場はまだ欧米の半分程度です。
これから10年、20年かけて日本のM&A市場は倍増してもおかしくなく、これからが日本企業のM&Aの本番と言えます。

少し前に、ダイヤモンドオンラインに掲載されたインタビュー記事もよろしければご覧ください。

藤井一郎

17/Sep.2015 [Thu] 18:53

調剤薬局のM&A

調剤薬局1店舗の譲渡が今週一つ成約しましたが、相変わらず調剤薬局買収ニーズは非常に強いと言えます。そして売却の相談もまた増えてきています。

譲渡対象の店舗は、隣接の医院からだけでなく、多くの医療機関から処方箋が来ている面対応の地域密着の薬局であり、財務内容も優良でした。そのため、調剤薬局チェーンの大手および中堅の買い手から、売り手の希望条件を上回るオファーがいくつも出てきました。

これまで調剤薬局業界は医薬分業により市場規模を拡大しておきてり、1店舗から数店舗の運営でも十分利益が出る事業でした。しかし、今後は以下の要因により、徐々に収益性が低下していくものと思われます。

調剤薬局の収益性低下の要因:
・薬剤師の不足、人件費増(これは薬学部6年生移行による一時的な現象か?)
・消費増税による収益圧迫(新たな制度が導入されても、収益圧迫は避けられない)
・薬価差益の低下(ジェネリック促進も一因)
・医薬分業の頭打ち(既に医薬分業は65%を超えている)
・ドラッグストアや他業種からの参入(コンビニや家電量販店とのコラボも)
・門前から面対応への移行(在庫の増加要因となる)・在宅調剤、施設調剤の対応(効率性の低下)

調剤薬局は全国でコンビニより多くありますが、いまだに調剤薬局チェーン上位10社合計でもシェアは10%にも満たず、まだまだ寡占化が進んでいません。現在大手チェーンを中心に処方箋獲得競争が繰り広げられており、今後3~5年の間に中小の淘汰、業界再編が進展するのは間違いありません。弊社としても多くの中小の調剤薬局のオーナーの売却を支援したいと思います。

藤井一郎

業界別M&A情報:調剤薬局のM&A・売却・譲渡
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06/Dec.2012 [Thu] 16:09

本年も宜しくお願いします

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

1年前も同様でしたが、年内に成約すべく協議を進めてきたものの年末までに間に合わず、年を越してから漸く話が纏まりそうな案件がいくつかあります。

本日、新年早々ですが、一つ調印式があり参加してきました。
異業種の会社が買収によって保育園事業に新規参入にするというM&Aでした。

(参考)業界別M&A情報:保育園・保育所のM&A・売却・譲渡

リーマンショック以降、同業種間のM&Aではなく、異業種の会社による買収(つまり買収による新規参入)が増えているように思います。(同業種の買い手候補にも打診していても、結局異業種の買い手との間で話が纏まるケースが増えています。)

不景気の時代は、経営者は本業に関しても攻めよりも守りの姿勢になりがちで、また同業に対する見方が厳しくなりますが、逆に異業種の会社にしてみれば、一から立ち上げるノウハウがない事業をリーズナブルな価格で買収できる不景気の今がチャンスと言えると思います。

ところで、年初から株価が上がり、一部では景気回復期待の楽観論も出て来ているようですが、私は人口減少という構造的問題がある中で、今後大きな景気回復は期待できないと思っています。

今後は不景気が常態化し(既に常態化していると言えるかもしれませんが)、異業種が比較的良い条件を提示して買収していくパターンが続くと思います。(もちろん異業種と言っても、全く異業種から近接業種までありますが。)

同業の買い手候補は誰でも思いつきますが、異業種の買い手候補というのは、それを専門に情報収集・分析していないと探すことができないので、我々のようなM&A仲介会社の役割はますます大きくなると思います。

ということで更に気を引き締めて、社会的意義のあるM&Aを支援していきたいと思いますので、本年も宜しくお願いいたします。

藤井一郎

06/Jan.2011 [Thu] 21:04

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