優秀な企業内M&A担当者の要件①
エムアンドエー(MアンドA)が経営上の重要な手段として定着してきたせいか、最近では上場企業を中心に、社内にM&A担当者をおく会社が増えてきています。
とはいえ、M&A経験者の数はまだ少なく、エムアンドエー未経験の担当者も少なくなく、そのレベルは千差万別です。
そこで、優秀な企業内M&A担当者の要件を、何回かに分けて記載したいと思います。
①レスポンスが早い
優秀な担当者は、案件を進める場合でも、見送る場合でも、とにかくレスポンスが早いです。
良い案件は、当然複数の買い手候補が競合しますので、のんびりしていると他社に案件を持って行かれてしまいます。
検討に値する案件を紹介されたら、できるだけ早く次のステップに進む必要があります。
レスポンスの早い会社の特徴としては、エムアンドエーに関する初期段階の意思決定者(社長又は担当取締役クラス)が明確化されており、M&A担当者が意思決定者に対して、心理的・物理的にすぐにアクセスできることです。
M&A担当者が対応スピードの重要性を理解している場合は、たとえ大企業であっても、紹介して2、3日で必ず連絡があります。
また、見送りの場合も、早急に回答するべきです。
紹介者であるM&A仲介会社に対して申し訳ないと思うのか、見送りの回答を引き延ばす担当者がいますが、これは仲介会社にとっては「ありがた迷惑」な対応です。
我々M&A仲介会社にとっては、検討中という宙ぶらりんな状態が一番困るので、見送りの回答が早い担当者の方が付き合いやすいのです。
その結果、今後の案件紹介がしやすくなり、そのような担当者にはより多くの案件が集まることになります。
籠谷智輝
28/Feb.2013 [Thu] 18:21